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●各ターミナル

 現在の岐阜市電の設備状況では、沿線の街路の幅員自体が広くないせいもあって停留所としての 設備は最小限となっている。待合ゾーンとなる歩道から停留所へ向う足掛りがなく、といって停留 所の内部で待つことも許されない状態である。しかし利用手順自体には、市民(沿線の住民)は比較的電車の利用に慣れており、たしかに苦労をしている風はあまりみられない。むしろ市外、郊外 からきた人達にとって利用しにくいのだろう。

 本来、商業中心地である都市にとって、路面電車の様に、自動車過密状態にある道路の中を商業 都市の血液ともいえる「お客」を連れて悠々と往来できる交通システムに代わるものはそう簡単に 作り上げることはできない。岐阜市内で路面電車が走っていることは、その意味で街にとって非常 に都合の良い乗り物だと考えられる。にもかかわらず、状況改善からの過度の放置が、自動車との 便利さの比較によって、高速系を含む電車全体の不振を招き、同時に、現状に改善が盛り込まれな い状況をいっそう固めてしまう悪循環を起している。各停留所整備の問題は他の見えにくい様々な 難しい部分と直結している微妙な位置に置かれている。

 つい最近まで、鉄軌道事業者や自治体が都市交通の体系内で路面電車に重要な意義を感じても、 バスや地下鉄と違い、その整備に公的助成を充てにくく、予算の出所上の面から整備不足はある意 味で止むを得なかったとも云える。今後は他交通機関や街との連携がとれる明確な計画を伴うもの については、順次、国からの補助が一定範囲で降りることになる。

 主な停留所の様子について述べる。


岐阜駅前

従来から駅前地下道と一体になった構造をもっている。抜本的な整備実現の可能 性は、用地を十分に確保できるため随分高い。しかし、本停留所-新岐阜停留所間 の自動車交通渋滞が慢性化しており、ここに十分な解消策を打たねばならない。横断地下道と一体構造のため、乗車に向けた人の移動は非常にわかりやすい。反面、 平面的な移動手段がなく、高齢者やハンディキャップをもつ人にとっては他の停 留所と比べると、利用しにくくなっている。

50年代の駅前風景

70年代の駅前風景

駅舎出入り口から駅前通を見る

始発停留所のプラットホーム

時刻表

駅正面の大通ではなく、脇のやや狭い路を電車が走る

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新岐阜駅前

本停留所は車道中に柵を設け一般の道路と区分して安全地帯としている。新岐阜 駅との一体化が度々考えられてきたが、経済の沈滞ムードがなかなか好転しない 状況下では実現に向けては動きにくい。新岐阜駅、新岐阜百貨店、パルコの前に 乗り場があり、さらにそれぞれの施設、店舗からは、サッと平面的な移動だけで 乗車できることから、本エリアの中核施設であるそれらの利用者にとってはたい へん便利なロケーションとなっている。

50年代の新駅前風景

柵がありやや安全対策を講じる新駅前の停留所

新しい商店街

新しい商店街の夜

名鉄が描く新駅の将来像

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柳ヶ瀬(徹明町)

美濃町線の起点駅として賑わいを見せ、ひいては柳ヶ瀬の繁華街・歓楽街への集 積形成にもつながったという歴史をもつ。まだ北へ向かう路線があったころは停 留所が6ヵ所にわかれる一大ターミナル然とした構えだった。徹明町メルサのエン トランスに十分なオープンスペースを割いていることが、辻としての徹明町交差点に一つのインパクトを与えている。郊外(黒野方)からやってきた乗客にとっ て最初に目に入る風景としては十分な演出といえる。が、停留所としては、現在も十分な土地の確保が難しく、沿線一番の繁華街との接点であるものの、電車のりばとしての機能は他の停留所と変わらない。

徹明町交差点を曲がる500系

徹明町交差点越しに東へ伸びる道路を見る

付近の地図
平日深夜の西柳ヶ瀬(歓楽街)

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金町、千手堂


一般の停留所の代表格。但しカーブをはさむ形となっており、反対方向の停留所 とは交差点の角をはさむ形となるため、現在の様に、路面上にプリントされただ けの停留所表示では、その存在に気付きづらい。徹明通方(東西)は道路幅員22m と、余裕がなく、大きな乗用車などは平気で停留所をまたいで信号待ちをしてい たりする。これに対し忠節橋通方(南北)では、幅員27mとやや広く全体に余裕 がみられるため、自動車が停留所をまたぐことの頻度は低いものの、逆に停留所と歩道のあいだが広く、慌てて飛び出した乗客が危うく車と接触しかかる、と云ったアクシデントがみられる。

色分けだけがある停留所

自動車は停留所を避けて止まる

横断歩道がアクセスルート

電車が近づく

付近の地図

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忠節

 ここは市内線と郊外線がたいへん連携しやすい駅構造をとっている。すでに駅 ビルが、コンコースを伴う形で建てられており、将来の機能拡張に備えているか のようである。周辺のバス等の乗り継ぎ施設に十分な土地を割り当てることが可 能なら、市街区の北の玄関として、また市北西部との一大結節点となると思われる。

 ところで、本駅は上り方ホームに直接自転車駐車場が併設されており、究極のパークアンドライドシステムを構築している。これほど便利な市民の都心乗り入 れのための仕組みは、特にこの駅の所在地自体が相当市街化している地域であることとあわせて考えると、全国的にみても珍しい施設なのではないだろうか?

郊外線との結節駅。奥のホームにはなんと駐輪場が

付近の地図

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