4.街頭情報端末とその検索手順支援ツール


 街の本質は、現時点現時点の時間の積み重ねにある。消費対象としての「新しいもの、新しいこと」 がどれだけ積み重ねられているかが街にとっては大事で、関わる人達はその「新しさ」をどれだけ身に付けているかで深さを比べる。

「新しさ」の追及は、若い世代だけではなく、それぞれの世代別に見られる。荘中高年層を対象としたマーケットでも、緩やかながら輪の中で、新しい/古い、珍しい/ 当り前、貴い/卑しいといった価値のスケールが作用する。情報の絡み合う姿から必要なものだけを生活に活用するため、いくつもの書籍、放送、イベント、広告といったメディアがあふれる。

 本市柳ヶ瀬商店街発行のタウンマップは、街で使う際の便宜を上手に図っている。業種別一覧では、多くの同業が集まる商店街の実用的な断面を見せてくれている。

 この考えかたの延長に、インターネットなどでの「バーチャルモール」がもつ情報集積機能が重視される構造がある。今後、企業や団体がセットアップする架空のための架空のモールから、実際の商店街の機能強化のための「リアルモールのためのバーチャルモール」がどんどん現われてくると思われる。

 そのとき、検索手順に工夫があると、利用者は、非常にバーチャルモールに溶け込みやすくなり、また親しみを覚えるようになる。以下は、こういった時代背景のなかで"リアルモールのためのバーチャルモール"をもう一歩強く意識させる仕組みとしての「街頭インターネット情報端末」のためのガイダンス手順の工夫について述べている。

情報環境構築のポイント

◆ 使う人それぞれの事情にできる限りあわせた情報検索の仕組みを組み立てる。

◆ 同時に、この人でしか手にできない、観れない、聞けないことを溜めて行 く。

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4x.情報端末

情報を何もかも伝達するのではなく、口コミ的な、断片の流通による利用者の情報更新の支援ツールと考えた。

適度に素早く、深く状況の把握ができるのは、実際に街に出向いて直に情報をもつ人と接し、互いが情報のやり取りをして必要な事柄に分け入って行くことであるが、その状況を支援するメディアは成り立つ。変化の「状況」の把握には変化の具合や著しく変化した様子だけを確認すればいい場合が多いからだ。

そこで、双方向の受発信が可能なインターネットの考え方に則って、情報更新の支援ツールを考えた。


概要●情報を手軽に入手してもらうための仕組みを、街、移動手段、居住地に共通のフォーマットで実現し、街の時々刻々の変化をどこにいても追い易くする。

抽象的な内容●本来、街の時々刻々の変化というものは如何にその場に頻繁に顔を出すかによって 決まってくる。その状況をシミュレートする仕組み自体を考えると、システムが繁雑になるため、 現実的な視点として、変化の概要や変化のツボをつくポイントを速やかに提示する事を主眼に全体を組み立てる。

具体的な内容●街頭、停留所、電車車内、自宅の4者に共通の使い勝手で自在に情報検索ができる 仕組みを提供する。

技術背景●イントラネットとそのwww上のホームページ作成環境を整え、各商店が自由に店舗情 報を即座に掲示する仕組みを作り上げる事を前提としたうえで、街頭、停留所、電車車内、自宅の 4者共通のインターフェイスを構築する。

作業手順●自動ホームページ作成ツールを利用した、手軽なホームページ構築をマニュアル化する。


それぞれの特長

匡体は、使用場所に応じて4タイプに分かれる。各タイプの特長を以下に述べる。

街並情報ガイド

車内

設置位置●壁面、車両中央(専用の構造でマウント)

使用状況●乗車してすぐ、および乗車時間の中ほど

使用手順●IDカードの使用による

装置形態●画面・本体セパレート型匡体

特長●変化の概要や変化のツボをつくポイントを速やかに提示する。また、車内の退屈しのぎとしても重宝される。

停留所

設置位置●プラットフォーム上、側歩道上

使用状況●待ち時間、列車を降りてすぐ

使用手順●IDカードの使用による

装置形態●一体型、もしくはセパレート型匡体

特長●情報案内のサインと併設

街頭

設置位置●街頭(街路側面、歩行者専用路中央等)

使用状況●通り掛かり、必要があってわざわざ向かって

使用手順●IDカードの使用による

装置形態●一体型匡体

特長●情報ステーションとしての存在感を出せる。

各家庭

設置位置●屋内各所

使用状況●気が向いたとき、調べものがしたかったとき

使用手順●各端末のセッティングによる(カード併用)

装置形態●パソコン上のシステム

特長●プライベートに使用できる。

この端末のコンセプトは会話以外の電話の使い途の未来型のひとつと考えられるインターネットの流れを引き継いだものである。このシチュエーションは、電話が従来担っていた役割を踏襲している。とはいえ、検索状況の保存を公衆型端末でも実現する方策は多方面から求められている。


4a.情報検索の補助

情報だけではなく"状況"を記録できる「ICカード」による

車内、停留所、街頭、家庭内と一体的に導入する情報端末を、それぞれの設置場所相互に切れ目な く使用できるための仕組み(カードを媒介して実現する)


概要●調べている最中ででも検索を中断できるようにし、すぐ別の端末で続きが行えるようにする 仕組み。

方法●状態記録ファイルを常時作成して、中断に備える。あたかも別の機械でも続いて検索してい るかの様に振る舞わせる。

目的●車内でも億劫にならずに検索行為をできるよう(停留所ででも同じく)にし「街とつながる 電車」というイメージを演出する。

効果●街を巡るのに便利だと利用者が実感すれば、各方面の評価は上がると思われる。

ネット空間でのナビゲータづくり


4b.情報検索援助サービス

年齢層別に設定した、ネット空間での水先案内カード

情報検索システム(先述)を使用する際に、利用者の多様な年代、嗜好等、層別傾向にあわせたガ イドを行う仕組み。(それぞれのカードを設定しそれを媒介して実現する)



概要●カードを入れるだけで、利用者の嗜好傾向に応じた情報案内の画面に切り替わる。

方法●初期設定ファイルの内蔵による即座な条件設定を検索機能の起動と平行して行う。

目的●年配の方など苦手な人でも利用しやすくし、同時にニーズの違いを乗り越えて一般的にシス テムを普及できるようにするため。

効果●返答される情報の質がしっかりしていることを利用者が実感すれば利用者は安心して利用で きる。


4c.情報のガイダンス

ネット空間での水先案内キャラクター

キャラクターを使用した、情報画面展開の学習型傾向別分類

情報検索システム(先述)に登場する各キャラクターが、それぞれ多様な年代等、層別傾向を代表 し、全情報から一部をピックアップし、利用者のニーズにあわせたガイドを行う。(ガイダンスキャ ラクターを設定し、利用者はキャラクターを選ぶことで、それぞれの傾向にあわせる準備を果たす)

概要●キャラクターを指定するだけで、利用者の嗜好傾向に応じた情報案内の画面に切替わる。

方法●初期設定ファイルの内蔵による即座な条件設定を検索機能の起動と平行して行う。

目的●年配の方など苦手な人でも利用しやすくし、同時にニーズの違いを乗り越えて一般的にシステムを普及できるようにするため。

効果●返答される情報の質がしっかりしていることを利用者が実感すれば利用者は安心して利用で きる。

各キャラクターの色分け