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II.にぎわいを促進するための視点

街のにぎわいを電車に活かす。

大切なのは都市内部のディスプレイ

不特定多数の来訪者に街の魅力をきちんと把握させようとするには、常にふんだんな基礎的情報を知らせつつ変化を適切に知らせればよい。基礎的情報を掴めば複雑に変化する都市内部の雑踏もその概観が利くからだ。 見せる側から言えば、都市の賑わい再生を目論むには、にぎわいを仕掛けると同時に「いかに都市内部をディスプレイするか」がポイントとなる。

列車運行、バスの乗換、街の買物、街のにぎわい具合など、関係する情報はいくつもある。街や電車、電車を利用する人同士についてなどの事柄を元に、大勢の人達がコミュニケーションを図る。様々な情報がミックスされ、混沌とするが故に、個々人が独自の楽しみを組立てやすく、街や商店主を身近に感じる状況を生みやすい。郊外型店舗での買物に比べ、もともと街はいろんな思惑を溢れさせやすいのである。


なぜクルマではいけないのか?

では、電車ならいいのか?

ここで注意したいのは、車の持つ速達性や街に直接乗り込める簡便さはこう云った楽しみのタネを押し殺すと云うことだ。目的地に直接たどり着くことは便利であっても、街の面白みを発見する楽しみを失わせる。便利であることが一方で来訪者に映る風景を固定化し、街を平板な印象とさせてしまう。

路面電車なら、停留所を降りたあとは歩く。予期しない面白さに出会う。窓からの街の風景にいつもと違う表情をつかみ取る。時間に拘束されずに街中を往来する。郊外型店鋪が計画的な楽しみのある内部設計を為すのに対し、既存商店街は来訪者が街のさまざまな機能を自在に楽しめることを特長とできる。電車は、この点で街の魅力の再認識を促してくれる。


ハード、ソフト両面を包括し、

「乗降環境」と「情報環境」を共に整えたい

ただし、こう云った街の魅力を引き出す工夫は、電車本体にも、そして電車を囲む周りの環境にも求められる。私たちはソフトとハードを一体と捉えるため、「『乗降』と『情報』」と云うキーワードをたてて発想の原点を定めた。電車によって街に入る道筋を、 施設、設備そして運賃、乗車機会といった「乗降環境」から整えることを考えながら、並行して年齢、性別、嗜好の階層を越えて街の情報を皆が掴みやすくできる「情報環境」の在り方までを模索した。利用者の意識に作用する情報環境と、利用者の使い勝手にかかわる乗降環境の二つの軸双方から問題の解決を図ろうと考えた。



次章に、以上を踏まえた、街のショーケース化に必要な多方面からのアプローチとしてのデザインアイテムを示す。

検討項目と各デザイン成果


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