top/5-descript/concept.html

III.都市のショーケースとしての路面電車のデザイン


III-1.気軽に街へ向かわせる手段

都市を巨大なショーケースにする装置づくり

街へ向かわせる手段については、利用者が電車を移動手段にするだけで街とかかわりが生じるよう「現在位置の確認が容易」「車外の雰囲気が臨場感もって味わえる」「乗過しても仇とならない改札/料金体系」「興味の起点としての情報告知」といった仕掛けを講じる。市街地を巡る電車車窓から、街というショーケースを俯瞰→確認→凝視と順にフォーカスさせる。この「街路のショーケース化」への要求を満足できるシステムによりクルマでの来訪との差別化を図る。


III-2.実用以上の楽しみを添える手段

参加者意識のキャストとしての形成

都心部の沈滞は、郊外型店舗が暮らしの新しいパートナーだと住民に認めらるほど進む。そこで電車と云う楽しみを添える手段を通し、来訪者と店主とのパートナーシップ維持の方向を求めた。街の変化を共有する「密着双方向型」情報発信の仕組みなど、情報交換を目的に応じた多彩な展開を探った。

インフラ部にヒトとカネが求められるが、多様な人々の巻き込みを図ることで、在来の商業集積地の魅力が新興の郊外型店鋪の寄集めとは次元が違うことをアピールできる。目的と対象を絞ったパンフレットは確実に読み手と作り手との意識を近づけ、関係者の総キャスト化を促す。電子的媒体にも同様の仕組みを組込む。


III-3.街の変化を見せる手段

高い視点を生かした車窓風景と街並との連携

(ただし「3a-街づくりへの指針」は骨子のみ)

高い視点からの眺望というクルマにない楽しみのタネをもつ電車は、都市が「楽しみ」を織り重ねる様を小道という一瞬のスリットを通してフラッシュバックする。変化や楽しみをラフスケッチさせ、これから丹念に街の変化を掴みに行くアタリをつけるステップを上手に踏ませてくれる。街路正面と対向するクルマとは違い、街路と直接向き合う電車車窓の特徴である。

停留所、停留所間、遠景、近景のどれもが特徴あるディテールをもって来訪者それぞれが描く「街の中の地図イメージ」を育ませる。そのことで街のつくりと共に街への期待感のタネを電車を降りた時にはっきり把握できる。またその際、本当の地図があればイメージを具体的な情報に簡単に置換えられ、街の把握を深めることができる。この両面を意識して「街づくりの上での情報の置き方と示し方」について探った。 


III-4.街へ行く勢いを与える手段

街へ誘う情報、乗降両面のステーションづくり